水神切兼光
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水神切兼光(すいじんぎりかねみつ)
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上杉家御手選三十五腰の一振りで、上杉家名物家老の直江兼続の愛刀としても知られている。
- ※ただし「上杉刀剣台帳」では「三十五腰之内」と記されておらず、なおかつ福士繁雄氏が『「上杉家刀剣台帳」から』(「刀剣美術」第525号)において推定した残り9口にも入っていない。
- ※しかし別の書籍では水神切兼光を三十五腰としていることもあり、よくわからない。例えば日本刀重要美術品全集 第5巻(1986年刊)では「上杉景勝御手選び三十五腰中の一振り」だとしている。なにか別の伝来があるのかも知れない。三十五腰のページでも書いている通り、三十五腰の完全なリストというものは発見されておらず、手がかりは上杉家刀剣台帳の「三十五腰之内」という記述しかない。該当するのは26口しかないため、残り9口については想像の範囲を超えない。
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平造り、丸棟という珍しい造り。
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表に素剣と独鈷、裏に梵字が彫られている
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上杉家刀剣台帳の「乾」37号所載
由来
- 「水神切」という名の由来は、直江兼続がこの刀で洪水を治めたという逸話からという。
- 日本では古来、洪水は水神が暴れるために起こると信じられてきた。龍や蛇、河童などが水神の象徴と見られており、水神を切ったために洪水が治められたと当時の人が考えていたことからの異名である。
来歴
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はじめ上杉家の所蔵で、直江兼続が愛用したという。
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その後再び上杉家に献上されたと見え、同家に伝来する。
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明治14年(1881年)、明治天皇が山形に行幸した際の出陳品にも含まれている。
行在所に 列の品目、左の如し。
(略)
一、水神切兼光
(略)
以上、上杉茂憲所藏出陳 -
昭和12年(1937年)12月24日重要美術品認定。旧国宝指定ではなく重美指定なのは、この時所有していた上杉家が国宝指定を拒絶したためという。※上杉家伝来の刀#国宝指定についてを参照のこと
刀 銘備州長船住兼光 康永二年十一月日 伯爵上杉憲章
(文部省告示第434號) -
平成25年(2013年)10月のオークションに登場し、その時は3800万円+手数料12%で落札されている。